2004年の9月。
ベルリン&ワイマール→ドレスデン(以上@ドイツ)→プラハ→ブルノ(以上@チェコ)→ウィーン(@オー
ストリア)と旅して来ました。
このルート、一見大変そうですが、実はベルリン→ウィーン間の国際特急を途中下車しているだけなので、
移動は案外楽ちんです。最大の目的地はベルリンとプラハ。旧社会主義国。そしてベルリンと言えば!!
ハインリヒの故郷ですよ!!!
旅の計画が持ち上がった時、ベルリンの壁を見て、ハインリヒのそっくりさんを探すことを、私はひそかに心に誓ったのでした。
もちろん同行者は何も知らないので、これは秘密の任務なのであります(笑)
実は、旅のお供にダブりまくっているゼロゼロスイングを持って
行こうかな〜とか考えていたのですが、いざ荷造りの段になって、すっかり忘れてしまいました。
今思えば、持って行かなくて良かったです。てか持って行ってたらバカですね(^_^;)
ちなみにダブりまくっている様子はこちらをご参照くださいませ。
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ベルリン・テーゲル空港からバスで一路ツォー(Zoo)駅へ。
正式名称:ツォーロギシャーガルテン。読めません;
駅前に動物園があるのでこう名付けられたこの駅は、1961年にベルリンが壁で分断された時からの、西側の
ターミナルです。
そういえばアルヒルの壁越えでもハゲベックサーカスの動物運びの
アルバイトとかいって、ヒルダさんライオンの着ぐるみ着てましたけれども。ハゲベックって
ちゃんとドイツ語なんすかね〜? それともシャレなんすかね?
ドイツ語さっぱりの私には分かりませんが。
それにしても、このややこしい歴史に翻弄された、ややこしい街の中央駅の名前が「動物園」だ
なんて、カッコ良すぎ(というかカッコ悪すぎ?)じゃありません?
もう〜〜〜駅に向かう最中から、そして最終日にこの駅から南に向けて出発するまで、頭の中ではU2の
『ZOO station』が鳴りっぱなし♪ ←89年の壁崩壊後、91年に発表された曲。転げ回りたいくらいカッコイイ!!
もちろんこのレポ執筆中にも、この曲を聴きまくっております。オススメです♪♪
ツォー駅の前には、ベルリンのシンボルのひとつ、カイザー・ヴィルヘルム皇帝記念教会堂が痛々しい
姿を曝しています。
手前はスタバ。今や駅にはマクド、観光地にはスタバって感じ?
ブランデンブルク門前にもしっかりありました。
第二次世界大戦の終わり・・・ベルリンをはじめドイツの都市は壊滅的に叩き潰されました。
瓦礫の山になった街を、どのように復興していくのか?
そしてナチスの罪を、どのように贖罪していくのか?
戦争の記憶を忘れないためにとられた方法、それは廃虚を壊れたまま遺すこと
でした。記念堂の塔は半壊したまま保存され、ステンドグラスの窓もがらんどうです。天井画もひび割れ
ています。
隣に新築されたガラスブロックの鐘塔とチャペルが、わざと壊れたままにしてるんですよ!ってことを効果的にアピールしてますよね。
同様の復元は、あちこちで見られます。
例えばライヒスターク(ドイツ連邦議会議事堂)つまり日本で言うなら国会議事堂。
東西ドイツ統合で再び議事堂として蘇ったこの建物、
分裂時代は真っ黒にすすけてたとか・・・
これはナチスが共産党を陥れるために自作自演で放火して破壊してしまった(無茶しますな;)・・・と
いう曰く付きの建物なのですが、今は復元された古い建物の上に、最新鋭のガラスのドームが鎮座してい
て、こちらもベルリンのシンボルのひとつとなっています。
ドーム内部。ガイドブックにも必ず登場する新名所!
※ちなみにドイツ南部・ドレスデンのフラウエン教会に至っては、
瓦礫のひとつひとつがどこにあったかを解析し、
新しい部材と組み合わせて修復するという方法が取られています。
↓黒い点々が元々の部材。
でもなんか元の部分がほとんどないのに、これ↑はどうなんすか?
ドレスデンはめっちゃ保守的な街らしいけど・・・ちょっと強引でない?
ライヒスタークと同時代に出来た、ベルリン大聖堂の柱もつぎはぎだらけでした。
四角い「ツギ」があちこちに・・・
映画『ベルリン・天使の詩』で、ブルーノ・ガンツ演じる天使たちが座っていたジーゲスゾイレのレリ
ーフにも、弾痕が残っています。痛いっす;
ジーゲスゾイレは、ビスマルクの戦勝記念塔。上に乗ってるのは勝利の女神なのです
余談ですが、高所恐怖症な私でありますが、もちろんジーゲスゾイレ登りましたよvv
像の真下まで行けて、ううっ感動〜〜〜〜〜〜〜〜っ でも恐いぞ!
見てみてvv 93ラクガキを、へっぴり腰で激写!!(≧▽≦)
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壊れたパーツをハイテクで補って再生し、過去にこだわり続ける街。
・・・ベルリンってハインリヒと似てるvv
と思ったのは帰国後のことでありますが。
戦争でほとんど破壊されてしまったベルリンは、普通に観光するには他のヨーロッパの重厚な町並みと比べ
て味気ないです。しかししかし。緑の多いこのメトロポリスに染み付いた、なんともいえず重くて痛い過去、
拭いきれない後悔・・・がベルリンの萌えポイント(?)だと私は思うのです。
ユダヤ博物館の鋼鉄インスタレーション(涙)
壁が崩れたのが1989年。28年間のコールドスリープから目覚めたこの街は、統合直後の
バブルともいえる復興ラッシュを経て、これからどんな歴史を刻んでいくのでしょうか・・・。
というわけで次の項では、ベルリンの壁についてまとめてみたいと思います。
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